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『海の翼』トルコ軍艦エルトゥールル号救難秘録 ~秋月達郎~ [「小説」]

 『いつの日か、かならず日本に恩返ししなければならない』
 イラク軍の無制限追撃指令のタイムリミットが迫るテヘランの空に、
 日本人救出のトルコ航空特別便が姿を現した……。
 トルコ政府の英断の裏に秘められた
 百年前の海難事故――。



海の翼 (新人物文庫)

海の翼 (新人物文庫)

  • 作者: 秋月 達郎
  • 出版社/メーカー: 新人物往来社
  • 発売日: 2010/01/05
  • メディア: 文庫



<著者のプロフィール>
 秋月 達郎(あきづき たつろう)
 1959年愛知県生まれ。
 早稲田大学卒業後、東映株式会社の映画プロデューサーを経て、
 1989年、作家に転身。
 以後、歴史を題材にした作品を多く発表している


<その他の著書>
 『天国の門』
 『奇蹟の村の奇蹟の響き』
 『真田幸村の生涯』
 『信長の首』
 『水晶島忌綺譚』
 『竹之内晴彦・殺人物語シリーズ』
 『京奉行・長谷川平蔵シリーズ』


<著者のHomePage等>
 なし

<この本との出会い>
 『手紙屋』の喜多川先生のブログで紹介されておりました。


<本の構成>

 序 章 青き石
 第一章 閉ざされゆく路
 第二章 希望の空
 第三章 偏西風(やまぜ)の海
 第四章 水仙の沖
 第五章 トルコへ
 第六章 百年の恩返し
 第七章 オスマンの末裔
 終 章 方舟の国へ

 解説 井坂聡

 ページ数 412ページ
 読書時間 3時間


<以前紹介した著書>
 なし


<関連動画>
 清水店長&喜多川泰おすすめ本


<関連記事>
 『私が一番受けたいココロの授業』講演編





<本文からのご紹介>

 序章


   日本とトルコの百二十年にわたる絆に思いをいたして


 『海の翼』 P8より





 『手紙屋』の著書である喜多川先生がブログで紹介していて、これは読まなければ
 と思い購入してみました。軽い気持ちで読み始めたのですが、途中あまりにも感動し
 涙が溢れてくるので、人前で読むのは我慢し、一人部屋にこもり一気に読破しました。
 内容は関連動画として「エルトゥールル号の紙芝居の動画」のリンクをご用意しました。
 また、関連記事として以前紹介した、『私が一番受けたいココロの授業』講演編に
 ほぼ詳細は掲載しております。
 この『海の翼』は、関連動画や関連記事の内容をより深く掘り下げ、
 エルトゥールル号の海難事故とイラク戦争時のトルコ航空の救出劇、そして、
 トルコ地震時の救済の為に、元在留邦人が立ち上がった話までを、あますところ無く
 取り上げております。人の絆や受けた恩はとても大切にしなければならないのですね。
 その受けた恩を何年たっても、忘れず伝え続け、そして、相手が困った場合には、
 出来る限りの事をしてあげる。人間にとってとても大切な事を教えて頂いた気がします。
 涙はもやもやした気持ちをリセットする効果があるそうですので、一度このような
 感動する作品を読んで、すっきりするのも良いものですよ。
 ちなみに、今は義弟に、今年の課題図書として渡したのですが、読んでくれたかどうか…。
 
 <こんな人へおススメ>
  日本人として読んでおかなければならない一冊だと思います。
  特に、最近感動した事がない方や、気持ちが沈みがちな方にはおススメです。






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『神様のカルテ2』 ~夏川草介~ [「小説」]


 医師の話ではない。  人間の話をしているのだ。

 36万人に愛された感動のベストセラー、待望の新章!
 あの「一止(いちと)とハルさん」に、また会える。
 
 第1弾『神様のカルテ』映画化!  2011年全国東宝系にて
 出演 櫻井翔 宮崎あおい 


神様のカルテ 2

神様のカルテ 2

  • 作者: 夏川 草介
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2010/09/28
  • メディア: 単行本



<著者のプロフィール>
 夏川草介(なつかわ そうすけ)
 1978年大阪府生まれ。
 信州大学医学部卒。
 長野県の病院にて地域医療に従事。
 2009年『神様のカルテ』で第十回小学館小説賞を受賞し、
 同作は2010年本屋大賞第2位。
 36万部を突破するベストセラーとなっている。



<その他の著書>
 『神様のカルテ』



<著者のHomePage等>
 なし

<この本との出会い>
 神様のカルテの続編が出版されたのを知人に教えてもらい購入しました。


<本の構成>

 プロローグ
 第1話 紅梅記
 第2話 桜の咲く町で
 第3話 花桃の季節
 第4話 花水木
 エピローグ

 ページ数 317ページ
 読書時間 2時間


<以前紹介した著書>
 『神様のカルテ』


<関連動画>
 なし


<関連記事>
 映画『神様のカルテ』公式サイト





<本文からのご紹介>

 

 信州・本庄病院で働く栗原一止のもとに
 学生時代の友人・進藤辰也が東京から赴任して来た。
 が、かつて「医学部の良心」と呼ばれた辰也は
 すっかり様変わりしており、一止はとまどう。
 一止の悩む姿に、妻のハルは心を痛めるが…。
 そんな折、本庄病院に激震が走った。


 神様のカルテ2、公式サイトより抜粋



 
 前作の『神様のカルテ』では感動させて頂きました。
 そして期待に胸を膨らませ、今作『神様のカルテ2』を読ませて頂きました。
 軽い気持ちで読み始めましたが、息つく間もなく一気読みです。
 前作でも取り上げていましたが、今回のど真ん中のテーマは医療問題です。
 医療問題と言うよりも医師の仕事環境の問題と言った方が良いかもしれません。
 患者さんに真剣に向かうことが善なのかもしれませんが、その背景には
 家庭や自身の健康を度外視し、取り組まなければならない環境がそこにはあります。
 それぞれの医師がまさしく命を削って戦っている職場なのです。
 我々はその背景に気がついていないのかもしれません。
 そんなテーマを投げつけられた気がします。
 あまり詳しく書くと本文に触れなければならないので書きませんが、
 そんな過酷な労働環境に戸惑いながらも、真剣に闘い続ける主人公の栗原一止。
 今回も、この一止の振る舞いから目が離せません。
 
 前作の『神様のカルテ』映画化決定ですね~。しかも主人公の栗原一止を櫻井翔。
 ハルさん役を宮崎あおい。とても素敵な配役だと思います。
 その他にも、要潤、吉瀬美智子、原田泰造、西岡徳馬、池脇千鶴、加賀まりこ
 柄本明と個性的な出演陣です。誰がどの役なのか想像してみると楽しいのかも
 しれません。

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『ブラックペアン1988』 ~海堂尊~ [「小説」]


 すべての因縁は、ここから始まった
 「チーム・バチスタの栄光」へと続く、原点



ブラックペアン1988(上) (講談社文庫)

ブラックペアン1988(上) (講談社文庫)

  • 作者: 海堂 尊
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/12/15
  • メディア: 文庫



ブラックペアン1988(下) (講談社文庫)

ブラックペアン1988(下) (講談社文庫)

  • 作者: 海堂 尊
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/12/15
  • メディア: 文庫



<著者のプロフィール>
 海堂尊(かいどう たける)
 1961年、千葉県生まれ。
 千葉大医学部卒業。
 『チーム・バチスタの崩壊』
 (出版名は『チーム・バチスタの栄光』)で
 第4回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞。
 たて続けに、『ナイチンゲールの沈黙』、
 『ジェネラル・ルージュの凱旋』、『螺旋迷宮』、
 『夢見る黄金地球儀』、『医学のたまご』、
 『ジーン・ワルツ』などを刊行。
 小説の他に『死因不明社会 Aiが拓く新しい医療』を
 上梓し、2008年度科学ジャーナリスト賞を受賞した。
 現在も勤務医



<その他の著書>
 『チーム・バチスタの栄光』
 『ナイチンゲールの沈黙』
 『ジェネラルルージュの凱旋』
 『螺旋迷宮』
 『イノセントゲリラの祝祭』
 『ジーン・ワルツ』
 『ひかりの剣』

  他…


<著者のHomePage等>
海堂尊公式ホームページ


<この本との出会い>
 後輩からおすすめされ読み始めたら…はまりました…海堂ワールドに


<本の構成>

 上巻

 序章 バブル・ピーク
 1章 ストライカー 五月
 2章 ストレンジャー 五月
 3章 カンファレンス 五月
 4章 ビッグマウス 五月
 5章 ニューフェイス 七月

 下巻

 6章 クラッシャー 七月
 7章 トラップ 十月
 8章 ミスファイヤー 十月
 9章 プレパレーション 十一月
 10章 ラストダンス 十一月

 記念対談 吉川晃司×海堂尊
 マイノリティで闘い続けたい

 ページ数 上巻 204ページ 下巻 206ページ
 読書時間 3時間


<以前紹介した著書>
 なし


<関連動画>
Part1 海堂 尊「先端科学はジャックナイフだ」開始部分





Part2 海堂 尊「先端科学はジャックナイフだ」




<関連記事>
 ジーンワルツの映画化について
 





<本文からのご紹介>
 

 (上巻)
 1988年、世はバブル景気の頂点。
 「神の手」をもつ佐伯教授が君臨する東城大学総合外科教室に、
 帝華大の「ビッグマウス」高階講師が、新兵器を手みやげに送り込まれてきた。
 「スナイプAZ1988」を使えば、困難な食道癌の手術が簡単に行えるという。
 腕は立つが曲者の外科医・渡海が、この挑戦を受けて立つ。

 (下巻)
 スナイプを使ったオペは、目覚ましい戦績をあげた。
 佐伯教授は、高階が切った啖呵の是非を問うために、無謀にも若手の
 外科医のみでオペを命じる。
 波乱含みの空気のなか、ついに執刀が開始された―。
 ベストセラー『チーム・バチスタの栄光』に繋がる、現役医師も熱狂する
 超医学ミステリー、文庫参上!!






 
 後輩からおすすめされて、軽い気持ちで『ブラックペアン1988』の文庫版を
 読んでみました。あまりの面白さに一気に読み切り、海堂尊ワールドにはまりました…。
 その後『チーム・バチスタの栄光』、『ナイチンゲールの沈黙』
 『ジェネラルルージュの凱旋』、『螺旋迷宮』、『イノセントゲリラの祝祭』と
 一気に読み切ってしまいました…。
 あまりにはまりすぎて、後輩から借りて読んでいたのですが、すべて購入して
 しまうありさまです…。
 私は『ブラックペアン1988』から始めましたが、やはり『チーム・バチスタの栄光』
 から始めるのが、より『ブラックペアン1988』を楽しく読めるのではないでしょうか。
 医療関係者の方々に特におすすめの一冊です。







タグ:医療 AI
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『神様のカルテ』 ~夏川草介~ [「小説」]

 神の手を持つ医者はいなくても、
 この病院では奇蹟が起きる。

 夏目漱石を敬愛し、ハルさんを愛する青年は、
 信州にある「24時間、365日対応」の病院で、今日も勤務中!


神様のカルテ

神様のカルテ

  • 作者: 夏川 草介
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2009/08/27
  • メディア: 単行本



<著者のプロフィール>
 夏川草介(なつかわ そうすけ)
 1978年大阪府生まれ。
 信州大学医学部卒。
 長野県の病院にて地域医療に従事。
 本作で第十回小学館小説賞を受賞し、デビュー。

 受賞:
  第十回小学館小説賞


<その他の著書>
 なし


<著者のブログ等>
 なし


<この本との出会い>
 本屋を探索していたところ、タイトルと挿絵が目に止まり
 購入してみました。 いや~出会いですね。


<本の構成>
 第一話 満天の星
 第二話 門出の桜
 第三話 月下の雪
 
 ページ数 205ページ
 読書時間 2時間


<以前紹介した著書>
 なし


<関連動画>
 神様のカルテプロモーションビデオ







<本文からのご紹介>

 第一話 満天の星

 なんたる失態だ…私は慨嘆した。
 釈明の余地のない失態なのである。
 いや、私に問題があるのではない、環境の罪である。だいたい私のような勤勉・実直を絵に
 描いたような青年内科医が、冒頭から釈明の余地のない失態に追い込まれるくらいであるから、
 その環境の劣悪さも想像がつくであろう。
 いずれにしても重篤な事態である。もはや危篤といってもよい。
 その危篤の事態に気がついたのは、つい先刻のことであった。

 今夜は緊急外来の当直である。
 救急部の入り口にはけが人・病人が列をなし、診察まで1時間待ちのありさまだ。
 時刻はすでに夜11時。朝までまだ10時間ある。私は当直帯に入ってから18人を診察した
 ところでぐったりとなり、やれやれとため息をついて、ふとなにやら記憶のはざまにひっか
 かるものを感じて手を止めた。
 カレンダーに目をやり、日付を確認して思わず息を呑んだ。
 しまった!
 今日は私と細君にとっての、初めての結婚記念日であったのだ。
 慌ててさらに2度確認する。しかし確認回数を増やしたところで今日が昨日になるわけもない。
 結婚記念日終了まであと1時間。
 「なんたる失態だ・・・!」
 私は血を吐くような思いで独語した。
 3日前まで覚えていたのだ。3日前から重症患者の治療でICUに泊まり込みになり、さらには
 病棟患者にも急変が重なり、ほとんど眠っていなかった。日付の感覚がなくなり、いつ食事を
 とったかも記憶があやふやな状態で、右往左往しているうちに気づいたら当日の夜11時…
 ちらりとナース・ステーションを一瞥し、せめて細君にメールの1通くらいは送ってこようと
 後ずさりしたところで、有能な看護師諸氏が見逃してくれるはずもない。
 我ながら不可解な動きをしていると、たちまちにして眠前にカルテの山が積み上げられた。
 不敵な笑みで手招きする白衣の悪魔…否、天使たちを前に、私にいったい何ができたであろうか。
 私は眠前のカルテの山を睨みつけて、再び独語した。
 「よかろう…」
 そして傲然と微笑する。
 「そういうことであるのなら、私にも考えがあるのだからな」
 言うまでもないことだが、考えなどあるはずもないのである。



 『神様のカルテ』P5~P7




 久々の小説のご紹介です。小説は東野圭吾さん、重松清さん、天童荒太さん何かを良く読んでいます。
 このブログでの紹介となると、天童荒太さんの『悼む人』以来のご紹介です。
 『悼む人』も続編が出版されたので、またの機会にでもご紹介しようと思ってます。
 さて、この本ですが、たまたま立ち寄った本屋さんで見つけて、ほんの軽い気持ちで読み始めてみました。
 これがまた、とても面白く、心温まる素敵な内容なんですよね~。
 久々に出会った、ゆっくりとした感じで時間が進み、読んだ後の爽快感あふれる素敵な内容です。
 小説なので、ストーリーをあまり詳しくは説明しませんが、地方の病院に勤める5年目の内科医
 栗原一止が主人公です。夏目漱石の『草枕』をこよなく愛し、ちょっと特徴のある話し方ですが、
 24時間365日患者さんの為に真剣に働く、そして少し不器用な主人公が、様々な出来事に出会い
 そして悩み成長して行く、そんな感動的な物語です。
 時には、こんな素敵な爽快感のある小説を読んで見るのも如何でしょうか!?
 私は当然泣きました…





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