『竜退治の騎士になる方法』~岡田淳~ [岡田淳]
今日は岡田淳さんの『竜退治の騎士になる方法』です。
読書のすすめってご存知ですか?その読書のすすめと言う本屋さんの店長の清水さんの
お勧めの本です。岡田さんは沢山の著書があるのですが、その本をすべて読んで、
お勧めの3冊を絞ってご紹介してくれているそうでうす。
私も甥っ子に読ませてあげたくて、購入してみましたが、てっきり絵本かと思いましたが、
文庫だったので、甥っ子にはまだ早いな~と思ってます。
読んでみてですね~ 面白いですね~。あっと言う間に読めちゃいます。
ちょっと本文からご紹介しますね
その人はまじめな顔でいった
「おれは竜退治の騎士やねん。」
優樹は息をのんだが、ぼくはそういう役をする人なんだな、と思った。
はじめはおどろいたが、よく見ると剣も盾も軽そうだ。小道具なのだ、
今日、よその学校で劇をして、そのままのかっこうでここにきた、というところだろう。
優樹はぼくにそっと寄ってささやいた。
「だいじょうぶか? この人。」
役者さんだと気づいていないのだ、ぼくはそれを教えてやろうと思った。が、
本人が竜退治の騎士だと言っている前で、じつは役者さんだとばらして
しまうのは悪いのではないかという気がした。優樹にもそのうちわかるだろう。
ここはしばらく本人がいうとおり、竜退治の騎士ということにしておいて話を
続けるほうがいいのでは――――。いや正直に言う。僕の心の中には、
役者さんだと気づいていない優樹を見て楽しもうという気分があった。
おしえないことにした。
僕は立ち上がって、いった。
「竜退治の騎士ゆうて、そんなかっこうしてはったら、なんやら西洋人みたいですね。」
その人は答えた
「西洋人やで。」
僕は笑ってしまった。
「どうみたも東洋人ですけど。」
「今はそないに見えるだけや。」
~(中略)~
「西洋人やったら、名前はなんと言うんですか?」
その人は一瞬つまった。役の名前を言えばいいのに、。それとも名前はなくて、
ただ竜退治の騎士という役で登場するのだろうか。ところがその人は、こう言った。
「・・・今ここで名前をゆうたら、きみら笑うと思うんや。」
「僕ら、そんな失礼なことしません。なあ。」
うながされて、優樹もうなずいた。でも僕はもう笑いそうだった。
「いや、きみら、絶対笑うわ。」
「ほんまは西洋人とちゃうから、そんなことゆうて、名前を言わんとこ思てんのと
ちゃいますか?」
その人はため息をついたようにみえた。
「わかった。ゆうたらええんやろ。」
「・・・ジェラルドゆうねん。」
ぼくと優樹は爆笑した。<ジェラルド>と<ゆうねん>!なんというミスマッチだろう。
どうでしょう、なんとなくイメージはつきましたか?
この竜退治の竜がポイントになるんですよ。
この主人公と優樹との関係もポイントですね。
読書のすすめの清水さんは、岡田さんの作品を3冊読むと、何かが見えると言うてます。
まだ1冊目なので、次の本を読むのが楽しみです。
この1冊でも、なんとなく言わんとする事は感じる事が出来ましたが・・・
それでは、次の1冊へ・・・
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