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『父と子の約束』 ~渡邉美樹~ [渡邉美樹]

 父と子の約束事5カ条

  ・約束は守れ。嘘はつくな
  ・愚痴、陰口を言うな
  ・笑顔で元気良く挨拶せよ
  ・他人の喜び、悲しみを共有せよ
  ・正しいと思い決めたことは あきらめずに最後までやり遂げよ


 父親は子供の「夢の伴走者」たれ! - ワタミ社長の真・父親論。


父と子の約束 (日経ビジネス人文庫)

父と子の約束 (日経ビジネス人文庫)

  • 作者: 渡邉 美樹
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2007/12/03
  • メディア: 文庫



<著者のご紹介>
 著者のご紹介は以前の記事を参照してください → カテゴリー渡邉美樹へ


<この本との出会い>
 まだ読んでいなかった、渡邉美樹社長の『父と子の約束』が文庫化されたので購入しました。





<本文からのご紹介>

 感動の量で決まる「人生の幸福」

 私は、「人生の深さと、人生の幸福とは、感動の量で決まる」と信じている。
 「父と子の勉強会」で何度も課題図書として取り上げた『アラジン』。その『アラジン』が
 ディズニー映画で上映されたときに、私も見る機会を得た。魔法のランプの精に、「三つのお願いを
 していい」と言われるアラジンだが、一つは王子様に、一つは偶然の命乞いに最後はランプの精の
 自由を願うのである。
 私はその瞬間、鳥肌が立つほど感動を覚えた。三つのお願いは、すべてアラジン以外の者の
 ためだったからだ。他人のために祈ることの美しさに気づかされたのである。また、この映画では、
 「僕を信じられるかい」というセリフを何度となくアラジンは姫に語りかけていた。
 人と人とを結びつける「信」ということを、あらためて考えさせられた。
 私はこの映画から受けた深い感動を思い出すとき、車の中であろうが、電車の中であろうが、
 今でも胸を熱くする。人生のうちで、心から感動することは、そう何回もあるものではないかも
 しれないが、心を謙虚に、感謝の思いでいっぱいにしていれば、私たちは多くの感動を体験
 することができると思っている。
 その意味で、私たちは、身近なものを今一度、見直す必要がある。身近にあるがゆえにそれ自体が
 持つ価値を見失いがちになり、大切にしていないことが数多くあるのではないかと思うからだ。
 たとえば、部下。信頼でき、真面目に働く部下だったが、性格がのんびり屋さんで、ちょっとした
 作業が遅い。本来ならば、信頼できて、真面目でよく働く部下で大変有難い存在なのだが、
 いつしかそれが当たり前になり、その部下の作業が遅いのだけを気にしがちとなり、その部下の
 すべてを否定してしまう。
 あるいは、家族。みんなが健康な家族である。家族全員が健康で生活できることは、そのことだけ
 でとても有難いことなのだが、それが当たり前になってしまうと、ほんの些細なことで不平不満を
 持ってぶつかってしまう。
 次に仕事。仕事が行き詰っていると感じている社員がいた。仕事ができるということは、本来、
 自分自身が健康であるからだ、そして、自分を支える周りの人たちがいるからこそ、仕事をする
 ことができるのだが、それらのことが当たり前となり、行き詰ってしまった自分だけを見つめて、
 袋小路に入り込んでしまう。
 こうした身近なものが持つ価値を見失ってしまうのは、あらゆることに感謝する心が失われている
 からかもしれない。心に傲慢さが生まれ始めているからかもしれない。
 私たちが健康であり、仕事ができ、会社が存在すること、そして家族がいて、友だちがいることを
 当たり前とせずに、つねに感謝の気持ちを持ち続け、感動する心を持ち続けたいと思う。

 



 「自分を見つめ直したい時に読む本」

 この本はワタミの社長である、渡邉美樹さんが、自分の子どもたちを続けてきた、「父と子の勉強会」の
 内容を中心に構成された本なのですが、渡邉社長の基本的な考えは、社員も家族との考えなので、
 我々にもビンビン響く内容が盛りだくさんです。世の中のお父さんが、自分の子どもにどう向かい合うかと
 いう内容で読んでも素晴らしいし、一社員としてまたは、組織のリーダとして、どういう心構えで、
 日々を迎えるかという視点で読んでもとても素晴らしい内容になっております。
 本文からは、”感動の量で決まる「人生の幸福」”を取り上げてみました。この中では「アラジン」の事も
 とても興味深かったのですが、後半の部分の記述が特に心に刺さりました。”信頼でき、真面目に働く
 部下だったが、性格がのんびり屋さんで、ちょっとした作業が遅い~本来ならば、信頼できて、真面目で
 よく働く部下で大変有難い存在なのだが、いつしかそれが当たり前になり、その部下の作業が遅いの
 だけを気にしがちとなり、その部下のすべてを否定してしまう。” いやいやまさしく心当たりがあります。
 何か人は成長するんだみたいなことを言い訳に、そんな目で見てしまっていた気がします。
 人は成長すると言っても、あくまでも自分から見た成長したイメージであって、それは自分の妄想に
 過ぎないんですよね。大切なのは、その部下の今の状態を正しく評価すること、今出来ていることを見て
 あげることが大切なんですね。出来るだけ良いところを見てきたつもりでしたが、いつしか、勝手な成長
 イメージを植え付けてしまっていた気がします。まさに傲慢な心が出始めていたのかもしれません。
 この本は、父と子の約束事5カ条をベースに、さまざまな話が繰り広げられています。
 読むときっと今の自分を見つめ返すことができ、自分の問題が見つかると思いますよ。
 時折読み返してみたい一冊です。 また、ここの本の最後に、渡邉美樹社長の二人の息子からの
 インタヴューも収録されていて、これまたとても素敵な内容ですので是非ともご一読を!
 




タグ:ワタミ 教育
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