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『悼む人』 ~天童荒太~ [天童荒太]

聖者なのか、偽善者なのか? 「悼む人」は誰ですか?
七年の歳月を費やした著者の最高到達点!


悼む人

悼む人

  • 作者: 天童 荒太
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2008/11/27
  • メディア: 単行本



<著者のプロフィール>
 天童荒太(てんどう あらた)
 1960年、愛媛県生まれ。
 86年に「白の家族」で第十三回野生時代新人賞を受賞。
 93年には「孤独の歌声」が第六回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。
 また、96年には「家族狩り」で第九回山本周五郎賞を受賞。
 2000年にはベストセラーとなった「永遠の仔」で第五十三回日本推理作家協会賞を受賞。
 そのほかの著作に「あふれた愛」、「包帯クラブ」、画文集「あなたが想う本」、
 対談集「少年とアフリカ」などがある。


永遠の仔〈1〉再会 (幻冬舎文庫)

永遠の仔〈1〉再会 (幻冬舎文庫)

  • 作者: 天童 荒太
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2004/10
  • メディア: 文庫



少年とアフリカ 音楽と物語、いのちと暴力をめぐる対話 (文春文庫)

少年とアフリカ 音楽と物語、いのちと暴力をめぐる対話 (文春文庫)

  • 作者: 坂本 龍一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2004/04/07
  • メディア: 文庫



あなたが想う本 (アートルピナス)

あなたが想う本 (アートルピナス)

  • 作者: 天童 荒太
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2000/06
  • メディア: 単行本



家族狩り オリジナル版

家族狩り オリジナル版

  • 作者: 天童 荒太
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/10
  • メディア: 単行本



<この本との出会い>
 天童さんの本は殆ど読んでます。 本屋さんで見かけて即購入しました。
 以前、「包帯クラブ」をご紹介しています。 → 「包帯クラブ」へ





<本文からのご紹介>

 本の裏帯より・・・
 
 だからわたしは、≪悼む人≫と呼んでいます。
 彼のことを知りたいです。
 あのときもですけど・・・時間が経つごとにいっそう、
 彼のことをどう考えていいのか、わからなくなってきたのです。
 彼はいまどこですか。 何をしていますか。
 なぜあんなことをしていたのでしょう。
 いまもああした行為をつづけていますか。 何が目的ですか。
 ≪悼む人.≫は、誰ですか。




 天童さんが7年の歳月をかけて書いたということで、かなり期待感たっぷりで読ませて頂きました。
 想像以上に素晴らしい作品ですね。 
 人の生と死について本気で考えてしまいます。
 林覚乗和尚の講演で、「人は2度死にます。1度めは肉体の死で、2度目はその人の事を憶えている人が、
 この世からいなくなること。それが2度目の死なのです。 人の為にいのちをかけた結果死を迎えた人は、
 何年たっても皆さんから憶えていてもらえる、それは、その人の気持ちや精神が生き続けているということ
 なのです。」というのがあります。 ≪悼む人≫も様々な事で死を迎えた人を憶え続ける、その人が、
 誰に愛され、誰を愛し、誰から感謝されていたかを想い、その事を忘れずに悼み続ける・・・。
 しかも、悼む対象の人は赤の他人で、全国を回って悼み続けるということなのです。
 まさしく、本の帯に書かれているように、聖者なのか、はたまた偽善者なのかですね。
 何やら、私の人生のポイントポイントで、天童さんの本に出会い、自分を見つめなおす良い機会をあたえて
 頂いている気がします。 素敵な本をありがとうございます。
   




タグ: 小説
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