『奇跡のリンゴ』 ~NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」制作班監修~ [木村秋則]
「絶対不可能」を覆した農家木村秋則の記録。ニュートンよりも、ライト兄弟よりも、偉大な奇跡を成し遂げた男の物語。
「死ぬくらいなら、その前に一回はバカになってみたらいい」
<著者のプロフィール>
○この作品の主人公
木村秋則(きむらあきのり)
1949年、青森県中津軽群岩木町で農家の次男坊として生まれる。
高校卒業後、神奈川県川崎市のメーカーに集団就職するが、1年半で退職。
以来、故郷で農業一筋に暮らす。2006年にNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」に登場。
現在、リンゴ栽培のかたわら、国内外を問わず飛び回り、講演や農業指導を続けている。
○著者○
石川拓治(いしかわたくじ)
1961年茨城県水戸市生まれ。ノンフィクションライター。
著書に『ぼくたちはどこから来たの?』『あきらめたから、生きられた』
『国会議員村長』などがある。
○監修○
NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」
一流の「仕事」を徹底的に撮り下げるドキュメンタリー番組。
仕事現場に密着したVTRと、キャスターの茂木健一郎氏、住吉美紀アナが、
スタジオで繰り広げるインタビューで構成(NHK総合毎週火曜日22時~22時45分)
NHKエンタープライズよりDVDも販売中。
<この本との出合い>
Amazonのお勧め本からのご紹介です。
以前購入した『ワーキングプア 日本を蝕む病』からの流れです。 → 以前の記事へ
<本文のご紹介>
リンゴの木は、リンゴの木だけで生きているわけではない。周りの自然の中で、生かされている
生き物なわけだ。人間もそうなんだよ。人間はそのことを忘れてしまって、自分独りで生きていると
思っている。そしていつの間にか、自分が栽培している作物も、そういうもんだと思い込むように
なったんだな。農薬を使うことのいちばんの問題は、ほんとうはそこのところにあるんだよ。
農薬を撒くということは、リンゴの木を周りの自然から切り離して育てるということなんだ。
山の土が温かいのは、微生物がたくさんいて、活発に活動しているからだ。だから深く掘っても
温度は一定だった。畑の土が10センチ単位で温度が低くなるのは、土中の微生物の働きが弱っていると
いうことだな。その証拠に、いろんな場所の土を掘って温度を調べてわかったんだけど、畑でない場所でも、
畑に近いところでは同じだった。深いところほど温度が低くなっている。農薬の影響で、土の中の生態系が
変化してしまったんだろうな。私の畑も同じだった。おそらく、土中に棲息する微生物の量が山の土に
比べたらずっと少なかったんだと思う。
あの時で農薬散布をやめて6年経っていたけど、その前はずっと農薬を撒いていたから、生態系が壊れて
いたんだと思うのな。おまけにいつも草刈りをしていたから、生態系が回復することが出来なかった。
生態系は無数の生き物の活動によって生み出されるものだからな。 ・・・
木村さんが挑んだ無農薬でリンゴを作るという挑戦ですが、かなり壮絶な戦いです。リンゴはほとんど農薬を
使わずに作られていると思ってましたが年12回も農薬の散布が必要だという事実を知りました。その回数を
減らすと収穫量が減るが、かなり回数を減らしても収穫は出来たのですが、無農薬となると話が違いました。
完全に無農薬でリンゴを栽培するまでには、長い年月ほぼ無報酬で戦い続けなければならなかったのです。
そんな壮絶な戦いの記録がこの本には余すとこなく書かれていると思います。
本文からご紹介した、「リンゴの木はリンゴの木だけで生きているわけではない。周りの自然の中で、
生かされている生き物なわけだ。人間もそうなんだよ。人間はそのことを忘れてしまって、自分独りで生きている
と思っている」実はリンゴ栽培の話なのですが、木村さんの無農薬でリンゴを栽培するという情熱は、
人間社会にも相通じるものが多々あり、とても人生観を考えさせる箇所が多々ありますね~。
無農薬でリンゴを作ったが、あまりに貧相で不格好で、今度は売れずまた、今度は販売という壁にぶつかる、
そこを支援してくれた、無農薬のリンゴを買い続けてくれた人とのつながり、そんな感動的な話も盛りだくさんで、
是非とも読んで頂きたい一冊ですね~。DVDもありますので、まずはDVDを見て、本ではDVDには収録しきれ
なかった細部まで取材し書かれていますので、本を読むという流れが良いのではないでしょうか。
「死ぬくらいなら、その前に一回はバカになってみたらいい」
<著者のプロフィール>
○この作品の主人公
木村秋則(きむらあきのり)
1949年、青森県中津軽群岩木町で農家の次男坊として生まれる。
高校卒業後、神奈川県川崎市のメーカーに集団就職するが、1年半で退職。
以来、故郷で農業一筋に暮らす。2006年にNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」に登場。
現在、リンゴ栽培のかたわら、国内外を問わず飛び回り、講演や農業指導を続けている。
○著者○
石川拓治(いしかわたくじ)
1961年茨城県水戸市生まれ。ノンフィクションライター。
著書に『ぼくたちはどこから来たの?』『あきらめたから、生きられた』
『国会議員村長』などがある。
○監修○
NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」
一流の「仕事」を徹底的に撮り下げるドキュメンタリー番組。
仕事現場に密着したVTRと、キャスターの茂木健一郎氏、住吉美紀アナが、
スタジオで繰り広げるインタビューで構成(NHK総合毎週火曜日22時~22時45分)
NHKエンタープライズよりDVDも販売中。
プロフェッショナル 仕事の流儀 農家 木村秋則の仕事 りんごは愛で育てる
- 出版社/メーカー: NHKエンタープライズ
- メディア: DVD
<この本との出合い>
Amazonのお勧め本からのご紹介です。
以前購入した『ワーキングプア 日本を蝕む病』からの流れです。 → 以前の記事へ
<本文のご紹介>
リンゴの木は、リンゴの木だけで生きているわけではない。周りの自然の中で、生かされている
生き物なわけだ。人間もそうなんだよ。人間はそのことを忘れてしまって、自分独りで生きていると
思っている。そしていつの間にか、自分が栽培している作物も、そういうもんだと思い込むように
なったんだな。農薬を使うことのいちばんの問題は、ほんとうはそこのところにあるんだよ。
農薬を撒くということは、リンゴの木を周りの自然から切り離して育てるということなんだ。
山の土が温かいのは、微生物がたくさんいて、活発に活動しているからだ。だから深く掘っても
温度は一定だった。畑の土が10センチ単位で温度が低くなるのは、土中の微生物の働きが弱っていると
いうことだな。その証拠に、いろんな場所の土を掘って温度を調べてわかったんだけど、畑でない場所でも、
畑に近いところでは同じだった。深いところほど温度が低くなっている。農薬の影響で、土の中の生態系が
変化してしまったんだろうな。私の畑も同じだった。おそらく、土中に棲息する微生物の量が山の土に
比べたらずっと少なかったんだと思う。
あの時で農薬散布をやめて6年経っていたけど、その前はずっと農薬を撒いていたから、生態系が壊れて
いたんだと思うのな。おまけにいつも草刈りをしていたから、生態系が回復することが出来なかった。
生態系は無数の生き物の活動によって生み出されるものだからな。 ・・・
木村さんが挑んだ無農薬でリンゴを作るという挑戦ですが、かなり壮絶な戦いです。リンゴはほとんど農薬を
使わずに作られていると思ってましたが年12回も農薬の散布が必要だという事実を知りました。その回数を
減らすと収穫量が減るが、かなり回数を減らしても収穫は出来たのですが、無農薬となると話が違いました。
完全に無農薬でリンゴを栽培するまでには、長い年月ほぼ無報酬で戦い続けなければならなかったのです。
そんな壮絶な戦いの記録がこの本には余すとこなく書かれていると思います。
本文からご紹介した、「リンゴの木はリンゴの木だけで生きているわけではない。周りの自然の中で、
生かされている生き物なわけだ。人間もそうなんだよ。人間はそのことを忘れてしまって、自分独りで生きている
と思っている」実はリンゴ栽培の話なのですが、木村さんの無農薬でリンゴを栽培するという情熱は、
人間社会にも相通じるものが多々あり、とても人生観を考えさせる箇所が多々ありますね~。
無農薬でリンゴを作ったが、あまりに貧相で不格好で、今度は売れずまた、今度は販売という壁にぶつかる、
そこを支援してくれた、無農薬のリンゴを買い続けてくれた人とのつながり、そんな感動的な話も盛りだくさんで、
是非とも読んで頂きたい一冊ですね~。DVDもありますので、まずはDVDを見て、本ではDVDには収録しきれ
なかった細部まで取材し書かれていますので、本を読むという流れが良いのではないでしょうか。
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
by 添え状 (2012-04-15 12:13)