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『6000人を一瞬で変えたひと言2』 ~大越俊夫~ [大越俊夫]


 別人になるのではない。
 本来の自分に「戻る」だけだ。


 「逆境」を乗り越え、
 「自己」を発見し、
 「勇気」を獲得する。



6000人を一瞬で変えたひと言〈2〉

6000人を一瞬で変えたひと言〈2〉

  • 作者: 大越 俊夫
  • 出版社/メーカー: サンマーク出版
  • 発売日: 2005/04
  • メディア: 単行本



<著者のプロフィール>
 大越俊夫(おおごし としお)
 「師友塾」塾長。
 「国際教育アカデミー(AIE)」学院長。
 1943年、広島県尾道市に生まれる。
 73年、関西学院大学大学院米文学研究科博士課程修了。
 同大学院在籍中に帝塚山短期大学専任講師を務める。
 ブリティッシュ・コロンビア大学留学を経て、
 75年、神戸市御影に、不登校児・高校中退生のための「師友塾」を創設。
 以降、現在までに6000人を超える若者と正面から向き合い、
 日々真剣勝負を続けている。
 80年、カリフォルニア・ルーテル大学英文科准教授。
 81年~84年、同大学学長補佐。
 同時に大学の協力を得て「AIE」(現本部シアトル)を設立。
 「師友塾」と連携させ、日本からの留学生の育成にも力を注ぐ。
 月刊誌『パーセー』主宰。


<その他の著書>
 『子どもが学校に行かなくなったら赤飯をたきなさい!』
 『青春革命』
 『幻の鯉のぼり』
 『「ひとり立ち」できる子 がんばれる子』
 『自然に勉強する気になる子の育て方』
 『子どもの心にズシンと響く頭のいい「親のひと言」』
 『不適応能力―どんづまりが出発点』
 『「自分」との対話』
 『こう考えると、人生は変わるよ。』
 『6000人を一瞬で変えたひと言』


<著者のHomePage等>
 不登校の悩みや登校拒否などはご相談ください 師友塾


<この本との出会い>
 前著の「6000人を一瞬で変えたひと言」からの繋がりです。


<本の構成>

 プロローグ

 第1章 逆境
 第2章 自己
 第3章 勇気

 エピローグ

 ページ数 101ページ
 読書時間 1時間


<以前紹介した著書>
 『6000人を一瞬で変えたひと言』



<関連動画>
 なし



<関連記事>
 なし





<本文からのご紹介>

 トラブルはどうやっても起こる
 起こさないようにしようと思って
 次から次へ追っかけてくる。
 だから正面から受け止めて、
 その解決に全力を尽くせ。


 「一難去ってまた一難」
 「二度あることは三度ある」
 「泣きっ面にハチ」
 「踏んだり蹴ったり」……
 嫌なこと、困ったことは次々に起こる。
 人間がいくら心配してみても、起こるものは起こる。
 トラブルはその最たるもの。
 「異常事態」なのでなく「平常事態」、当たり前に起きると考える。
 そうすれば、平常心で対処できる。
 トラブルは、起こらないようにと思えば思うほど、あとからあとから
 追いかけてくる。順調とトラブルは表裏一体、トラブルなしの順調も、
 順調なしのトラブルも、ありえない。
 だから、「あがくな、もがくな、あわてるな」。これが大事だ。
 トラブルが起きた時は、どうしようもない不安にかられたり、委縮したり、
 恐れたりするのでなく、「ことは起こるもんだ」と、最初から肝を据えて
 かかるのだ。

 たとえば、あなたが仕事や勉強に疲れて倒れたとしよう。治療費はかかるし、
 仕事や勉強ははかどらない、自分の健康に自信をなくす、そういった不安を
 抱えることになるだろう。あげくの果てに、周囲から見放されるかもしれない。
 この時、仲間や先生、会社や世間に恨みごとを言いながら過ごすのか、あるいは、
 そのことを新たな人生のスタート地点と考えて前向きに生きるのか。
 心の在り方が、自分を取り巻く世界を大きく変える。
 思いどおりにいかないのが人生ならば、その人生をどう生きるかは自分次第だ。
 トラブルが起こったからといって、いずれ起こるものが起こったのだから、
 委縮する必要も、悲観する必要もない。正面から受け止めて、全力を尽くすだけだ。
 トラブルに対する恐怖心から精神的な余裕をなくしてしまうと、その場から逃げ
 出したくなる。
 ちょっとした対応で解決できたはずのものが、逃げたためによけいにこんがらがる。
 トラブルを恐れずに、不動の姿勢で受け止めよう。




 大きくキレる前に
 小さくキレろ!




 この世の中に、命ほど大切なものはない。
 しかし、現実には、人を殺したり、自殺をしたりする若者が跡を絶たない。
 命を絶たなければいけないほどの強いエネルギーが、苦しみや悲しみによって
 生み出されているということを考えると、胸がつぶれる思いだ。
 自殺未遂者は、たいてい「思いつきで…」「急に死にたくなって…」などと言うが、
 その突発的に見える感情は、それまで心の中に溜め込んだものが噴き出したに
 違いないのだ。
 人間とは弱いものである。しかし、「このくらいなら大丈夫」と言っては小さな
 我慢を積み重ね、ストレスを溜め込んでいく人が多い。自分のことは自分でなんとか
 できると思って、小さなストレスを溜め続けると、それはいずれどこかで大爆発を
 起こしてしまう。
 ところで、ストレスはどこに溜まるのだろうか。人間には、意識・無意識、そして
 その深層部には、インド哲学でいう阿頼耶識(あらやしき)がある。阿頼耶識は理性
 ではコントロールできないものらしい。吐き出されないストレスは、ここに蓄積されて
 いくという。
 ”大きくキレる”とは、この阿頼耶識がキレることであり、これは理性の範囲を越えた
 ものだから、誰にも手がつけられない。普段はおとなしい子が突然ナイフで親を刺したり
 自殺を図ったりという過激な行動に走ったりする。
 ストレスは溜めないことが大切だ。そのためには、上手な自分なりのストレス解消法を
 早く見つけることと、日ごろから”小さくキレておく”ことである。
 キレるというと、いけないことのように言う人がいる。しかし、自殺や犯罪という形で
 大きくキレるくらいなら、日ごろから、不満や怒りを小出しにするほうがずっと健全だ。
 ときには、心の窓を全開にして、心の中の掃除をしてみるのもいい。
 快適に過ごすためには、部屋の窓を開けて空気を入れ換えなければいけない。部屋の隅々
 まで光が差し込めば、さらに気持ちがいい。
 我々の人生も同じである。古いもの、汚いものは溜め込まず、つねに新しいものと循環
 させる。心の窓を開けて不満や怒りを吐き出し、リフレッシュする。そうしていけば、
 くすぶった感情を抱え続けることもない。
 師友塾では、厳寒期の北海道の大自然の中に身を置いて自分を見直すという趣旨のもとに、
 「リトリートスクール・イン・北海道」という長期プログラムを実施している。
 日常から離れてさまざまな体験を重ねることで、子どもたちは、これまで気づかなかった
 自分、思いもよらない自分を発見していく。
 そのとき、17歳なら17年分溜め込んできた心の中のゴミを、すべて出させる。大切なのは
 自分を見直すことだから、ゴミ出しも徹底的にやらなければ意味がない。心のゴミを放置
 したままにしていては、現状を打破することはできない。もし、あなたが今、行き詰った
 状態にあるのなら、「週末リトリート」や「自宅リトリート」をおすすめする。
 若葉の萌える森、光り輝く海原、紅葉の山々、冬山の銀世界、そんな日常から切り離された
 空間に出向き、思い切り自分を解放する。
 心を全開にすると、内側から新たな活力がふつふつと噴き出してくるものだ。

 


 『6000人を一瞬で変えたひと言2』P25~27 P52~55より




 
 前作の「6000人を一瞬で変えたひと言」も、とても素晴らしかったのですが、
 その続編である、今著も、それにもまして素晴らしい内容です。
 前作がすべてだと思っておりましたが、大越先生のフトコロの深さに脱帽です。
 さて、本文からどれを紹介しようかと悩んだ末、1つではこの本の良さが伝わらないと
 思い2つ掲載してみました。本当は、章だては3章で、それぞれ「逆境」「自己」「勇気」と
 テーマが決まっているので3つ掲載したかったのでが、あまり長文になりすぎると、
 読むのもつらいのかな~と思い「逆境」から”トラブルは~”を、
 「自己」から”大きくキレる~”をご紹介しました。
 これ、私の心にはビンビン来るんですよね~。思わず読みながら深くうなずいて
 しまいました。
 というのも、この最近、さまざまなトラブルが次から次へと起こり、若干自分を見失い
 そうになっておりました。でも、何で起きるんだろうって、トラブルが起きた原因を
 追及していっても答えなんか見つからないんですよね~。結局はこの本をきっかけに、
 トラブルは起きるものだと開き直り、一つ一つ正面から受け止め、本当にちょっとづつ
 解決していきました。するとあせりや苛立ちも無くなり、心に余裕が出てきました。
 心に余裕が出てくると、トラブルを大変なことだ~とは感じずに、むしろ楽しみながら
 向かうことができるようになって来るもんなんですね。
 まさしく、この本に書かれているように、トラブルがない人生なんてありえない。
 こんにちはトラブルさん!くらいの心に余裕を持って立ち向かっていくことが、
 最終的な解決策にたどり着くための近道なんだと実感しました。
  
 <こんな人へおススメ>
 ひきこもりや自分に自信が無い中高校生向けのこの本ですが、
 そんな子どもを持つ親御さんにもおススメですし、悩める社会人にも
 是非とも読んで欲しい1冊です。






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