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『リンゴの絆』 ~木村秋則~ [木村秋則]

  ”奇跡のリンゴ”知られざる感動秘話

 不可能を可能にした”偉業”の陰には津軽の男たちの“友情の絆”があった!


リンゴの絆―“奇跡”を支えた真実の人間ドラマ

リンゴの絆―“奇跡”を支えた真実の人間ドラマ

  • 作者: 木村 秋則
  • 出版社/メーカー: 主婦と生活社
  • 発売日: 2010/02
  • メディア: 単行本



<著者のプロフィール>
 木村秋則(きむら あきのり)
 1949年、青森県中津軽群岩木町(現・弘前市)生まれ。
 弘前実業高校卒。
 農薬と肥料を一切使用しない自然栽培で、リンゴと米を栽培。
 20代前半より農業を始め、当初は農協の指導に沿った通常のリンゴを
 栽培していたが、農薬により家族に被害が出始め、家族のために徐々に
 農薬を減らし堆肥を使用する減農薬・有機栽培を始めるが、10年近い
 無収穫時代を経験。その間、農作業を行いながら様々な仕事に従事し
 生計を確立させ、現在に至る。
 現在、自然栽培によるリンゴ栽培のかたわら、海外・全国に増加し続ける
 生産者に農業指導を行っている。


<この本との出会い>
 木村さんの作品は、『奇跡のリンゴ』 ~NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」~で出会い
 その後読み続けております。


<本の構成>
 プロローグ 津軽弁で言う「けやぐ」と「友達」の違い
 第1章 ”かまどけし”(破産者)のつぶやき
 第2章 二人の”けやぐ”
 第3章 ”奇跡”のその後
 アッパ(妻)へ あとがきにかえて

 ページ数 165ページ
 読書時間 2時間





<本文からのご紹介>

 答えは自然がくれるもの

 消費者の方々にとって、農家にとって、自然環境にも良い、そうした循環のほうへ
 農業は変わっていけるはず。と信じて、私はリンゴ栽培や農業指導に力を注いでいます。
 多くの消費者は「私が作った野菜です」というような言い方をよくします。
 でも、このような発想をしている限りは自然栽培を成功させるのは難しいでしょう。
 野菜を作るのはそれぞれの種子や土、太陽だということを忘れているのではないでしょうか。
 あたかも自分が作っているという思い込みや感覚を捨てることが大切です。
 作物は自分で生長するものなのです。
 私たちのような百姓は、実は自然のお手伝いをするだけです。主人公は、リンゴの木なのです。
 リンゴの木を育てている、というのは人間のエゴです。私は自己紹介の時、
 職業を「リンゴ手伝い業」ということもあります。

 お米農家の方たちに講演会をした時のことです。私は最初に、
 「お米を作っているのは誰ですか?」
 と質問しました。そこに来ていた方は当たり前のように答えました。
 「私たち人間です」
 他の方々も、ざわざわしながら「そうに決まっているじゃないかという顔としていました。
 しかし、私はこう答えました。
 「米を作っているのは人間ではありませんよ、稲や土です。みなさんの身体の中に
 米粒ひとつでも実りますか? 実らないでしょう」
 会場がしーんと静まり返ります。
 「米を作っている皆さんの生活を支えているのは、稲や土です。今日、着ている洋服も車も
 ガソリンも、稲や土のおかげで買えるんです。今年、田んぼに御礼を言った人はいますか?
 きっとみなさんの田んぼは『うちの主人は冷たいな。稲を育てたのは私たちなのに』と
 思っているはずです。だから今晩は宴会に参加せず、そのお酒を田んぼに持っていって、
 御礼を言ってください」
 このように話して、ほとんどの方々が納得してくれたようです。感謝の気持ちをもって
 農作物に「ありがとう」と言うことができれば、必ず結果が返ってくるはずです。

 『リンゴの絆』”奇跡を支えた真実の人間ドラマ” P128~P130



 
 この本は今までの木村さんの歴史と奇跡のリンゴとの取り組みにプラス、
 お世話になった人々の事、津軽弁でいう親友の意味の”けやぐ”な人々の
 お話が紹介されております。
 木村さんの本は何冊か読んでいるので、とても読みやすくさらっと読めたのですが、
 やはり人は一人では生きていけないし、成長することも出来ないと言うことが
 あらためて実感できる素敵な本だと思います。
 木村さんの昔からの”けやぐ”である大田さんは、何があっても木村さんの事を
 信じ応援してくれ、奇跡のリンゴが出来た後、その販売販路の拡大に尽力してくれた
 レストランの山崎さんがいたからこそ、これだけ奇跡のリンゴが有名になることが
 できた。また、まったくリンゴが実らなかった時には、借金を督促せずゆっくり
 待っていてくれた、銀行の方、そんないろいろな人に温かく見守られたからこそ、
 奇跡のリンゴが生まれたのではないでしょうか。
 本文からは、”答えは自然がくれるもの”の一部を紹介いたしました。
 お米を作っているのは、稲や土、それに太陽や自然環境であり、人間が作っている
 のではないよ。ということで、育ったお米や農作物に「ありがとう」と感謝しましょうと
 木村さんは言っております。
 農作物もそうですけど、子育てや人の育成なんかも、きっと同じくそうなんでしょうね。
 子育てや人を育てるというのは、あくまでも育つのはそれぞれ本人であって、育てると
 いう気持ちで向かうのではなく、感謝・「ありがとう」を忘れずに時には太陽のように、
 また、時には雨や風のように叱咤激励し、温かく見守っていくということではないでしょうか。
 と、考えると人も農作物も根本はきっと同じことになるのだな~と感じてしまいました。
 やはり何かを成し遂げた人には、人生の教訓が生まれます、そんな教訓を感じ、
 それをどう活かしていくことが出来るかが重要なことなのではないでしょうか。

<関連画像>

 木村秋則さんの『奇跡のリンゴ』もモデルとなった映画「降りてゆく生き方」

 




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コメント 1

RONRON


Sanchaiさん Niceありがとうございます^^

Simpleさん いつもNiceありがとうございます^^
by RONRON (2010-04-04 13:30) 

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