『フリー』 ~クリス・アンダーソン~ [「会計・経済」]
フリー<無料>からお金を生みだす新戦略
「本書は間違いなく、2010年代を 生き抜くのに欠かせない一冊だ」
~小飼 弾氏~
ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー 世界25カ国で刊行!
<著者のご紹介>
クリス・アンダーソン(Chris Anderson)
『ワイアード』誌編集長。
「ロングテール」という言葉を2004年に同志上ではじめて世に知らしめ、
2006年に刊行した同名の著書『ロングテール――「売れない商品」を宝の山に変える新戦略』は
世界的ベストセラーとなる。
2007年には米『タイム』誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれている。
ジョージワシントン大学で物理学の学位を取得、量子力学と科学ジャーナリズムを
カリフォルニア大学バークレー校で学ぶ。
ロス・アラモス研究所の調査員を務めたあと、世界的科学雑誌である『ネイチャー』誌と
『サイエンス』誌に6年間勤務。
その後、英『エコノミスト』誌の編集者としてロンドン、香港、ニューヨークで7年間テクノロジーから
ビジネスまで幅広い記事を扱い、また1994年には同誌のインターネット版を立ち上げる。
2001年から現職。以来同誌を全米雑誌賞のノミネートに9度導き、2005年、07年、09年に
最優秀賞(General Excellence)を獲得している。現在カリフォルニア州バークレーに妻と5人の
子どもと暮らす。著者ブログ(www.thelongtail.com)
<この本との出会い>
新刊ラジオPodcustingの第997回でご紹介されておりました。 → 第997回へ
<本の構成>
プロローグ
第1章 フリーの誕生
第2章 「フリー」入門
-非常に誤解されている言葉の早わかり講座-
第3章 フリーの歴史
-ゼロ、ランチ、資本主義
第4章 フリーの心理学
-気分はいいけど、よすぎないか?
第5章 安すぎて気にならない
-ウェブの教訓=毎年価格が半分になるものは、かならず無料になる
第6章 「情報はフリーになりたがる」
-デジタル時代を定義づけた言葉の歴史
第7章 フリーと競争する
-その方法を学ぶのにマイクロソフトは数十年かかったのに、ヤフーは数カ月ですんだ
第8章 非収益化
-グーグルと21世紀型経済モデルの誕生
第9章 新しいメディアのビジネスモデル
-無料メディア自体は新しくない。そのモデルがオンライン上のあらゆるものへと
拡大していることが新しいのだ
第10章 無料経済はどのくらいの規模なのか?
-小さなものではない
第11章 ゼロの経済学
-1世紀前に一蹴された理論がデジタル経済の法則になったわけ
第12章 非貨幣経済
-金銭が支配しない場所では、何が支配するのか
第13章 (ときには)ムダでもいい
-潤沢さの持つ可能性をとことんまで追求するためには、コントロールしないことだ
第14章 フリーワールド
-中国とブラジルは、フリーの最先端を進んでいる。そこから何が学べるだろうか?
第15章 潤沢さを想像する
-SFや宗教から、<ポスト希少>社会を考える
第16章 「お金を払わなければ 価値のあるものは手に入らない」
-その他、フリーに対する疑念あれこれ
結び -経済危機とフリー
コラム一覧
・どうして航空料金がタダになるのか?
・どうしてDVRがタダになるのか?
・どうして車がタダになるのか?
・どうして医療ソフトがタダになるのか?
・どうして株式売買手数料がタダになるのか?
・どうして電話番号案内がタダになるのか?
・どうして講演会をオンラインでタダに配信しても、高額なチケットが売れるのか?
・どうして銀食器がタダになるのか?
・どうして音楽CDがタダになるのか?
・どうして教科書がタダになるのか?
・どうしてタダの自転車貸し出しが成功したのか?
・どうして大学の授業がタダになるのか?
・どうして数百万点の中古品をタダで提供できるのか?
ページ数 350ページ 読書時間 6時間
<本文からのご紹介>
プロローグ
伝説のコメディーユニット、モンティ・パイソンのオリジナルメンバーでいまだ健在の面々は、
自分たちのビデオがデジタル世界で大々的に著作権侵害に遭っていることに圧倒されていたが、
2008年11月にユーチューブに登場して、反撃ののろしをあげた。
この3年のあいだ、君たちユーチューブのユーザは、われわれ作品を盗んでは何万本もの
映像をユーチューブに投稿してきた。だが、今からは立場は逆転する。われわれが主導権を
にぎるときが来たのだ。
われわれは君たちが誰でどこに住んでいるか知っている。口にするのも恐ろしい方法で
君たちを追跡することもできる。だが、われわれはとんでもなくいい人間なので、もっといい
仕返しの方法を思いついた。それは、われわれ自身がユーチューブ上にモンティ・パイソンの
チャンネルを立ち上げることだ。
もはや君たちが投稿してきた質の悪い映像は用なしだ。われわれが本物を届ける。そう、
金庫室から持ちだした高画質の映像だ。さらに、人気の高い過去の映像だけでなく、新たに
高画質にした映像も公開しよう。さらにさらに、それらはまったくの無料だ。どうだ!
しかし、われわれは見返りを要求する。
君たちの無意味でくだらないコメントはいらない。その代りに、リンクページからわれわれの
映画やテレビ作品を買って欲しい。そうすることで、この3年間、盗まれつづけてきたわれわれの
苦痛や嫌悪感をやわらげてほしいのだ。
3ヶ月後に、この無鉄砲な無料映像配信の試みはどんな結果となっただろうか。モンティ・パイソンの
DVDはアマゾンの映画とテレビ番組のベストセラーリストで2位まで上がり、売上は230倍になった。
どうだ!
無料にした効果はあった。それも見事なほどに。噂は口コミで広まり、200万人以上がユーチューブに
公開されたモンティ・パイソンの映像を見て、親は子どもたちに『ブラック・ナイト』や『デッド・パロット』の
コントをおもしろいよとすすめた。視聴者は、自分たちがモンティ・パイソンをとても好きだったことを
思い出し、もっと見たいとDVDを注文した。新たな映像やマッシュアップやリミックス版の人気が出て
新しい世代は「キラー・ラビット」が何を意味するのかを知った。そして、これに関してモンティ・パイソン
側の費用は基本的に発生していない。というのも通信帯域幅や記憶容量にかかるコストはいつも
どおりユーチューブが負担しているからだ。
驚くべきは、オンラインではこれがよくある事例だということだ。似た話が無数にあり、かなり多くの
ものが無料で提供されている。それは、ほかのものを売りたいがためであり、さらには、まったく
商売気がないことすらよくある。
こんな感じで書き始められる、この本『フリー』は久々に衝撃を受けた素晴らしい本です。
フリーなんて言っても、所詮は広告収入で補うので、誰かが払っているだけで、この世に無料なんて
ありえないよね~なんて考えて来た人たちには是非とも読んで欲しい一冊です。
私もそんな考えを持っていた一人ですが、この本を読み終えてから考え方ががらりと変わりました。
本文からはプロローグをご紹介しましたが、これはまさに軽い書き始めに過ぎません。
その後、フリーの歴史としてジレッドがひげそりの柄の部分を無料で配布し、刃を有料にして事や、
ゼリーが発明されたが全く売れなく、ゼリーのレシピ本を無料で配布したところ売上が伸びた話が
説明されており、その後、数々のフリーの取り組みがとても丁寧に解説されております。
中でも、YahooメールとG-mailの対決の裏話や、マイクロソフトの中国違法コピー対策なんかは
思わず声をあげてしまうほど、引き込まれる内容です。
その他にも、コラムとして航空券がなぜタダになるかとか、医療ソフトはなぜタダになるのかなどは、
1枚~2枚のコラムとして掲載されているのですが、とてもビジネスチャンスにつながる事例ばかりで
是非ともしっておいて欲しい内容ですね。
コンピュータ業界の人のみでなく、ありとあらゆるもにフリーは存在していて、物理的なものは
限りなく0円に近付いていき、情報は最終的にはフリーとなるというのが、著者の仮説です。
たしかに、一昔前では考えられなかった900円ジーンズや、え~これも100円なのと思われるものが
100円ショップで売られたりしています。ネットゲームも一部の有料会員以外は無料で楽しめることが
出来てます。これもわずか数パーセントの有料会員が存在すれば、成り立つ仕組みで構成されて
いるそうです。巻末付録にはフリーを利用した50のビジネスモデルとして、とても参考になる事例が
まとめて掲載されております。これまたとてもためになる内容です。
小飼弾さんの言う通り、2010年代を生き抜くのに欠かせない一冊ですね。
是非とも是非とも(大切なことなので2度書きます)ご一読ください。
「本書は間違いなく、2010年代を 生き抜くのに欠かせない一冊だ」
~小飼 弾氏~
ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー 世界25カ国で刊行!
<著者のご紹介>
クリス・アンダーソン(Chris Anderson)
『ワイアード』誌編集長。
「ロングテール」という言葉を2004年に同志上ではじめて世に知らしめ、
2006年に刊行した同名の著書『ロングテール――「売れない商品」を宝の山に変える新戦略』は
世界的ベストセラーとなる。
2007年には米『タイム』誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれている。
ジョージワシントン大学で物理学の学位を取得、量子力学と科学ジャーナリズムを
カリフォルニア大学バークレー校で学ぶ。
ロス・アラモス研究所の調査員を務めたあと、世界的科学雑誌である『ネイチャー』誌と
『サイエンス』誌に6年間勤務。
その後、英『エコノミスト』誌の編集者としてロンドン、香港、ニューヨークで7年間テクノロジーから
ビジネスまで幅広い記事を扱い、また1994年には同誌のインターネット版を立ち上げる。
2001年から現職。以来同誌を全米雑誌賞のノミネートに9度導き、2005年、07年、09年に
最優秀賞(General Excellence)を獲得している。現在カリフォルニア州バークレーに妻と5人の
子どもと暮らす。著者ブログ(www.thelongtail.com)
<この本との出会い>
新刊ラジオPodcustingの第997回でご紹介されておりました。 → 第997回へ
<本の構成>
プロローグ
第1章 フリーの誕生
第2章 「フリー」入門
-非常に誤解されている言葉の早わかり講座-
第3章 フリーの歴史
-ゼロ、ランチ、資本主義
第4章 フリーの心理学
-気分はいいけど、よすぎないか?
第5章 安すぎて気にならない
-ウェブの教訓=毎年価格が半分になるものは、かならず無料になる
第6章 「情報はフリーになりたがる」
-デジタル時代を定義づけた言葉の歴史
第7章 フリーと競争する
-その方法を学ぶのにマイクロソフトは数十年かかったのに、ヤフーは数カ月ですんだ
第8章 非収益化
-グーグルと21世紀型経済モデルの誕生
第9章 新しいメディアのビジネスモデル
-無料メディア自体は新しくない。そのモデルがオンライン上のあらゆるものへと
拡大していることが新しいのだ
第10章 無料経済はどのくらいの規模なのか?
-小さなものではない
第11章 ゼロの経済学
-1世紀前に一蹴された理論がデジタル経済の法則になったわけ
第12章 非貨幣経済
-金銭が支配しない場所では、何が支配するのか
第13章 (ときには)ムダでもいい
-潤沢さの持つ可能性をとことんまで追求するためには、コントロールしないことだ
第14章 フリーワールド
-中国とブラジルは、フリーの最先端を進んでいる。そこから何が学べるだろうか?
第15章 潤沢さを想像する
-SFや宗教から、<ポスト希少>社会を考える
第16章 「お金を払わなければ 価値のあるものは手に入らない」
-その他、フリーに対する疑念あれこれ
結び -経済危機とフリー
コラム一覧
・どうして航空料金がタダになるのか?
・どうしてDVRがタダになるのか?
・どうして車がタダになるのか?
・どうして医療ソフトがタダになるのか?
・どうして株式売買手数料がタダになるのか?
・どうして電話番号案内がタダになるのか?
・どうして講演会をオンラインでタダに配信しても、高額なチケットが売れるのか?
・どうして銀食器がタダになるのか?
・どうして音楽CDがタダになるのか?
・どうして教科書がタダになるのか?
・どうしてタダの自転車貸し出しが成功したのか?
・どうして大学の授業がタダになるのか?
・どうして数百万点の中古品をタダで提供できるのか?
ページ数 350ページ 読書時間 6時間
<本文からのご紹介>
プロローグ
伝説のコメディーユニット、モンティ・パイソンのオリジナルメンバーでいまだ健在の面々は、
自分たちのビデオがデジタル世界で大々的に著作権侵害に遭っていることに圧倒されていたが、
2008年11月にユーチューブに登場して、反撃ののろしをあげた。
この3年のあいだ、君たちユーチューブのユーザは、われわれ作品を盗んでは何万本もの
映像をユーチューブに投稿してきた。だが、今からは立場は逆転する。われわれが主導権を
にぎるときが来たのだ。
われわれは君たちが誰でどこに住んでいるか知っている。口にするのも恐ろしい方法で
君たちを追跡することもできる。だが、われわれはとんでもなくいい人間なので、もっといい
仕返しの方法を思いついた。それは、われわれ自身がユーチューブ上にモンティ・パイソンの
チャンネルを立ち上げることだ。
もはや君たちが投稿してきた質の悪い映像は用なしだ。われわれが本物を届ける。そう、
金庫室から持ちだした高画質の映像だ。さらに、人気の高い過去の映像だけでなく、新たに
高画質にした映像も公開しよう。さらにさらに、それらはまったくの無料だ。どうだ!
しかし、われわれは見返りを要求する。
君たちの無意味でくだらないコメントはいらない。その代りに、リンクページからわれわれの
映画やテレビ作品を買って欲しい。そうすることで、この3年間、盗まれつづけてきたわれわれの
苦痛や嫌悪感をやわらげてほしいのだ。
3ヶ月後に、この無鉄砲な無料映像配信の試みはどんな結果となっただろうか。モンティ・パイソンの
DVDはアマゾンの映画とテレビ番組のベストセラーリストで2位まで上がり、売上は230倍になった。
どうだ!
無料にした効果はあった。それも見事なほどに。噂は口コミで広まり、200万人以上がユーチューブに
公開されたモンティ・パイソンの映像を見て、親は子どもたちに『ブラック・ナイト』や『デッド・パロット』の
コントをおもしろいよとすすめた。視聴者は、自分たちがモンティ・パイソンをとても好きだったことを
思い出し、もっと見たいとDVDを注文した。新たな映像やマッシュアップやリミックス版の人気が出て
新しい世代は「キラー・ラビット」が何を意味するのかを知った。そして、これに関してモンティ・パイソン
側の費用は基本的に発生していない。というのも通信帯域幅や記憶容量にかかるコストはいつも
どおりユーチューブが負担しているからだ。
驚くべきは、オンラインではこれがよくある事例だということだ。似た話が無数にあり、かなり多くの
ものが無料で提供されている。それは、ほかのものを売りたいがためであり、さらには、まったく
商売気がないことすらよくある。
こんな感じで書き始められる、この本『フリー』は久々に衝撃を受けた素晴らしい本です。
フリーなんて言っても、所詮は広告収入で補うので、誰かが払っているだけで、この世に無料なんて
ありえないよね~なんて考えて来た人たちには是非とも読んで欲しい一冊です。
私もそんな考えを持っていた一人ですが、この本を読み終えてから考え方ががらりと変わりました。
本文からはプロローグをご紹介しましたが、これはまさに軽い書き始めに過ぎません。
その後、フリーの歴史としてジレッドがひげそりの柄の部分を無料で配布し、刃を有料にして事や、
ゼリーが発明されたが全く売れなく、ゼリーのレシピ本を無料で配布したところ売上が伸びた話が
説明されており、その後、数々のフリーの取り組みがとても丁寧に解説されております。
中でも、YahooメールとG-mailの対決の裏話や、マイクロソフトの中国違法コピー対策なんかは
思わず声をあげてしまうほど、引き込まれる内容です。
その他にも、コラムとして航空券がなぜタダになるかとか、医療ソフトはなぜタダになるのかなどは、
1枚~2枚のコラムとして掲載されているのですが、とてもビジネスチャンスにつながる事例ばかりで
是非ともしっておいて欲しい内容ですね。
コンピュータ業界の人のみでなく、ありとあらゆるもにフリーは存在していて、物理的なものは
限りなく0円に近付いていき、情報は最終的にはフリーとなるというのが、著者の仮説です。
たしかに、一昔前では考えられなかった900円ジーンズや、え~これも100円なのと思われるものが
100円ショップで売られたりしています。ネットゲームも一部の有料会員以外は無料で楽しめることが
出来てます。これもわずか数パーセントの有料会員が存在すれば、成り立つ仕組みで構成されて
いるそうです。巻末付録にはフリーを利用した50のビジネスモデルとして、とても参考になる事例が
まとめて掲載されております。これまたとてもためになる内容です。
小飼弾さんの言う通り、2010年代を生き抜くのに欠かせない一冊ですね。
是非とも是非とも(大切なことなので2度書きます)ご一読ください。
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2010-02-28 16:37
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