『星守る犬』 ~村上たかし~ [「フリー」]
読み終えた瞬間、「おとうさん」という声が、遠くからかすかに聞こえた。
涙がでた。
せつなくて、うれしかった。 ~重松清さん(作家)~
雑誌掲載時に異例の大反響を受け、全国から「単行本はいつでるのか」との
問い合わせが殺到した『星守る犬』が待望の単行本化!
限りある命を、犬とふたりで。
「お父さん」と白い犬のハッピーは、自動車で旅に出た。
南へ――――――。
それは残されたわずかな”生”を生き抜く旅であった―――。
【星守る犬】 犬が星を物欲しげに見続けている姿から、手に入らないものを求める人のことを表す。
<著者のご紹介>
村上たかし(むらかみ たかし)
1965年4月8日大阪生まれ。
1985年ヤングジャンプにて『ナマケモノが見てた!』でデビュー。
作品に『天国でポン』『ナマケモノがまた見てた』『ぱじ』『ほんまでっせ!お客さん』
NHKテレビアニメ『はりもぐハーリー』『ぎんなん』ほか。
『ぱじ』文化庁メディア芸術祭優秀賞受賞
(参考 村上さんのHomePageより → 村上.com)
<この本との出会い>
本屋さんで山積みにされていて、手書きのポップに心惹かれて購入しました。
<本文からのご紹介>
本文はこちらから少し参照できます。 → Web漫画アクションへ
素敵な黄色の表装で明るい感じがするこの本なのですが、内容はまさしくせつなくうれしい物語と
なっております。重松清さんは、「せつなくて、うれしかった」とコメントしているのは、
もし、この犬”ハッピー”を飼っていなかった場合のお父さんの物語はどうだったのかと考えると
ハッピーがいてくれてよかった、そんなハッピーの存在がうれしかったと感じるのではないでしょうか。
また、村上さんが書くあとがきがとても考えさせられる内容なんですよね。
”作中の「お父さん」は、こんな結末を迎えなくちゃならないほど悪人じゃありません。
ちょっと不器用だけど、普通に真面目なタイプ。
ただ、ほんの少し、家族や社会の変化に対応することを面倒くさがったり、
自分を変えることが苦手だったり・・・というだけで、
昔なら、いたって平均的ないいお父さんです。
しかし、今ではそれが十分「普通の生活」を失う理由になりえるようで、
本当につまらないことになってきたなあと思うのです。
ちやほやしろとは言いませんが、普通に真面目に生きている人が、
理不尽に苦しい立場に追いやられていくような、そんな世の中だけは、勘弁してほしい。
と、やるべきことすらちゃんと出来ていないダメな僕は、切に思うのです。”
不器用ながらも真面目に生きてきた人が、ちょっとしたきっかけでこんな結末を迎えるかもしれない
そんな社会はどうなんでしょうか?この作品の中でお父さんは”すべては小泉改革”との表現で
片付けておりますが(きっと本心は違いますがね)、昔は家族や親戚、近所付き合いというつながりが
あり、さまざまなバックアップ体制がひかれていたのではないでしょうか。
そんな昔には”小泉改革”は必要なかったし求められてもいなかった気がします。
我々個人がその改革を向かい入れる環境を作ったからこそこんな社会になって来たのでは
ないでしょうかね。ちょっと政治的な話になってしまいましたが、この作品はそんな思いテーマでは
ありません。不器用で真面目なお父さんの、お茶目なところも表現されていてせつないながらも
優しさを感じる素敵な作品です。しかもなんと言っても、ハッピーという犬の存在がこの重いテーマを
明るく表現しているのではないでしょうか。是非とも久々に涙したい人に読んで欲しい作品です。
涙がでた。
せつなくて、うれしかった。 ~重松清さん(作家)~
雑誌掲載時に異例の大反響を受け、全国から「単行本はいつでるのか」との
問い合わせが殺到した『星守る犬』が待望の単行本化!
限りある命を、犬とふたりで。
「お父さん」と白い犬のハッピーは、自動車で旅に出た。
南へ――――――。
それは残されたわずかな”生”を生き抜く旅であった―――。
【星守る犬】 犬が星を物欲しげに見続けている姿から、手に入らないものを求める人のことを表す。
<著者のご紹介>
村上たかし(むらかみ たかし)
1965年4月8日大阪生まれ。
1985年ヤングジャンプにて『ナマケモノが見てた!』でデビュー。
作品に『天国でポン』『ナマケモノがまた見てた』『ぱじ』『ほんまでっせ!お客さん』
NHKテレビアニメ『はりもぐハーリー』『ぎんなん』ほか。
『ぱじ』文化庁メディア芸術祭優秀賞受賞
(参考 村上さんのHomePageより → 村上.com)
<この本との出会い>
本屋さんで山積みにされていて、手書きのポップに心惹かれて購入しました。
<本文からのご紹介>
本文はこちらから少し参照できます。 → Web漫画アクションへ
素敵な黄色の表装で明るい感じがするこの本なのですが、内容はまさしくせつなくうれしい物語と
なっております。重松清さんは、「せつなくて、うれしかった」とコメントしているのは、
もし、この犬”ハッピー”を飼っていなかった場合のお父さんの物語はどうだったのかと考えると
ハッピーがいてくれてよかった、そんなハッピーの存在がうれしかったと感じるのではないでしょうか。
また、村上さんが書くあとがきがとても考えさせられる内容なんですよね。
”作中の「お父さん」は、こんな結末を迎えなくちゃならないほど悪人じゃありません。
ちょっと不器用だけど、普通に真面目なタイプ。
ただ、ほんの少し、家族や社会の変化に対応することを面倒くさがったり、
自分を変えることが苦手だったり・・・というだけで、
昔なら、いたって平均的ないいお父さんです。
しかし、今ではそれが十分「普通の生活」を失う理由になりえるようで、
本当につまらないことになってきたなあと思うのです。
ちやほやしろとは言いませんが、普通に真面目に生きている人が、
理不尽に苦しい立場に追いやられていくような、そんな世の中だけは、勘弁してほしい。
と、やるべきことすらちゃんと出来ていないダメな僕は、切に思うのです。”
不器用ながらも真面目に生きてきた人が、ちょっとしたきっかけでこんな結末を迎えるかもしれない
そんな社会はどうなんでしょうか?この作品の中でお父さんは”すべては小泉改革”との表現で
片付けておりますが(きっと本心は違いますがね)、昔は家族や親戚、近所付き合いというつながりが
あり、さまざまなバックアップ体制がひかれていたのではないでしょうか。
そんな昔には”小泉改革”は必要なかったし求められてもいなかった気がします。
我々個人がその改革を向かい入れる環境を作ったからこそこんな社会になって来たのでは
ないでしょうかね。ちょっと政治的な話になってしまいましたが、この作品はそんな思いテーマでは
ありません。不器用で真面目なお父さんの、お茶目なところも表現されていてせつないながらも
優しさを感じる素敵な作品です。しかもなんと言っても、ハッピーという犬の存在がこの重いテーマを
明るく表現しているのではないでしょうか。是非とも久々に涙したい人に読んで欲しい作品です。
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アニキングさん
niceありがとうございます^^
by RONRON (2010-01-30 21:41)