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『こんにちはバイマーヤンジンです。』 ~バイマーヤンジン~ [「講演録」]

 チベットから嫁に来た私の物語

 「徹子の部屋」などで大反響!
 すべての日本の親と子どもたちに本書を推薦します。



こんにちはバイマーヤンジンです。―チベットから嫁に来た私の物語

こんにちはバイマーヤンジンです。―チベットから嫁に来た私の物語

  • 作者: バイマーヤンジン
  • 出版社/メーカー: 致知出版社
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 単行本



<著者のご紹介>
 バイマーヤンジン(Bema Yangjan)
 チベット出身。
 名前はチベット語ではベマヤンジェン、「ハスの花にのった音楽の神様」の意味。
 7歳の時からチベット民謡と舞台を始め、中国国立四川音楽大学声楽学部で西洋オペラを専攻。
 卒業後同校専任講師に就任。中国各地でコンサートに出演。
 1994年来日後、日本でたった一人のチベット人歌手として広島アジア大会をはじめ、韓国での
 音楽祭、APEC大阪大会、阪神・淡路大震災救援演奏等に参加。
 その他、チベット文化、慣習を紹介するため積極的に小、中、高校やいろいろな国際交流イベント、
 シンポジウムなどで講演活動を展開。
 1997年から、教育を受ける機会が少ないチベット遊牧民のため小学校建設を目的とした講演会、
 コンサート活動を行っている。現在、チベットには9つの小学校と1つの中学校が開校し、
 各学校あわせて約3000人の子どもが学んでいる。


 チベット学校建設推進協会のHomePageはこちら → バイマーヤンジンのHomePage

<この本との出会い>
 致知出版のHomePageで知り興味がわき購入してみました。





<本文からのご紹介>

 大阪弁は教科書に載っていない

 日本に来て最初に驚いたのは、交通の便がよいことです。北海道でも九州でも大阪から
 日帰りができます。
 私は昔、成都までバスで2日間ということに満足していました。だって馬より早いでしょう。
 しかし、東京に新幹線で行ったき、うちの田舎のバスはやっぱりちょっと遅いかなと初めて
 考えさせられました。
 また、日本ではあんなにたくさんの車が走っているのに、どうしてビビビビッというクラクションの
 音が聞こえないのですか?
 チベットとか中国でしたら、車を持てるのはすごいエライさんです。
 とにかく自分が偉いと思っていますから、人が通る道でも、車を走らせて、
 「死にたいか」
 とどなります。日本では
 「どうぞ、どうぞ」
 と言ってくれます。同じ人間なのにずいぶん違います。
 初めてバスに乗って淡路島に行ったときにも驚きました。
 日本のバスはチベットと違って、ソファみたいでした。ですから主人がチベットで驚いたのもわかります。
 そして、眠たかったら、どこかを引っ張れば背もたれが倒れて眠りやすくなる。窓ガラスは
 きれいに拭いてある。ガラスが割れているところはどこもない。
 バスを降りようとすると、運転手さんがわざわざ
 「お疲れさまでした。お忘れ物のないように」
 と言われます。
 大変恐縮しながら、
 「いや、私、疲れてないですよ。ずっと寝てきましたので、あなたのほうがお疲れさまでした」(爆笑)
 とご挨拶をすると、変な目で見られました。
 また、スーパーに行くと、真冬なのに緑のお野菜や果物がたくさんあって、私にとって夢のようです。
 私は主人の両親と一緒に大阪で暮していますが、主人の両親と一緒にくらしていると言うたびに、
 「あんた、偉いわね。あんたすばらしいわ」
 とほとんどの人がほめます。
 別にトラやライオンと一緒に住んでいるわけでもないのに、どうしてそこまでほめるのでしょうか(笑)
 日本の奥さんは姑を、ほとんどトラやライオンかというような感じで言います。
 私たちには姑という言い方はありません。同じ「お母さん」です。主人が好きだったら、必ず主人の
 家族も好きになれるはずだと私は思っています。
 しかし、当時言葉ができなかったので、逆に両親には大変ご迷惑をかけました。
 私は日本語ができない。両親は日本語しかわからない。お互いに意思を伝えるのは最初とても
 大変でした。
 特にびっくりしたのは父親で、高倉健さんとそっくりです。
 顔ではありません(爆笑)、しゃべらないのです。
 私は当時、お金がなくて日本語学校には行けませんでしたので、主人にお願いして教科書とか
 カセットテープを買ってもらい、家で毎日8時間くらい勉強しました。
 しかし、父親の言葉が聞き取れません。あとでわかりましたが「かまへん、そうやんか」なんて
 大阪弁は普通の教科書には書いていないのです。(笑)
 当時は大変苦労しましたが、いまでは東京にいる外国人より私の方がもう一つ、日本の文化を
 知っているからよほどうれしいです。それは私の誇りでもあります。





  この本はチベットからお嫁さんに来た、バイマーヤンジンさんの講演会を書籍化したものです。
  学校図書館協会の選定図書に選ばれているのですね~。
  本文からは日本に来た当初の日本の印象に関する記述を抜き出してみました。
  実はヤンジンさんが講演会で伝えたかったことは、チベットでは勉強をしたいと思っても
  勉強が出来ない環境にある。それに引き換え日本は中学までは義務教育でとても素晴らしい環境
  なのに、どうして一生懸命勉強しないの?あなたたち日本人はこんな恵まれた環境にどうして
  感謝しないんだろう。みたいなことなのではないかと思います。
  それは教育環境だけでなく、交通の便、食生活、医療環境なども恵まれていることが、当たり前
  だと感じてしまい、本当は、もっと恵まれていることに感謝すべきではないでしょうか?と問いかけて
  おります。私も中国上海に行った時に、日本の良さを認識することができましたが、その認識も
  日本が当たり前で、中国が遅れていると感じておりました。あきらかに、日本は恵まれていると
  認識しなければなりませんし、その恵まれた環境に感謝しないといけないと深く思いました。
  この本の中ではそのほかに、子どもに対する大人の態度(叱るということ)、夢を持たない
  子どもたちへの思いなど、とても真剣に取り組むヤンジンさんの思いが伝わる内容になっております。
  さらに、この本の印税はチベットの小学校建設に充てられるそうなので、少しでも興味がわいた方は
  是非とも購入をお勧めします。
  







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