『死ぬときに後悔すること25』 ~大津秀一~ [大津秀一]
後悔しない人生を歩んでください。
人は死ぬ間際に こんなことを後悔しています。
<著者のご紹介>
大津 秀一(おおつ しゅういち)
1976年生まれ。茨城県出身。岐阜大学医学部卒業。緩和医療医。
日本消化器病学会専門医。日本内科学会認定内科医。
日本尊厳死協会リビングウィル(LW)受容協力医師。
2006年度笹川医学医療研究財団ホスピス緩和ケアドクター養成コース修了。
内科専門研修後、日本最年少のホスピス医(当時)として京都市左京区の日本バプテスト病院
ホスピスに勤務したのち、平成20年5月より東京都世田谷区の松原アーバンクリニックに勤務し、
入院・在宅(往診)双方でがん患者・非がん患者を問わない終末期医療の実践を行っている。
現在多数の終末期患者の診療に携わる一方、著述・講演活動を通じて緩和医療や死生観の
問題等について広く一般に問いかけを続けている。
著書に「死学~安らかな終末を、緩和医療のすすめ」、「瀕死の医療~患者は病院とどうつきあい
どう生きればいいか」「余命半年~満ち足りた人生の終わり方」など。
<この本との出会い>
致知出版のメルマガでご紹介されておりました。
<本文からご紹介>
5.自分のやりたいことをやらなかったこと
●自分の気持ちに嘘をつかない
人の一生は、実にあっという間のものである。
とは言っても、私が実際に終局の立場に立ったわけではないので、この慨嘆を完全に理解
することはできないが、これは等しく皆が言い残した言葉である。
いわく、「人生はあっていう間であった」と。
するとやはり、それまでしたいことができていたか、その実現度に後悔の量は反比例するであろう。
もちろん人生の喜びは人それぞれであり、生涯忍従の生活を貫いた人もいれば、放埓な一生に
終始した人もいるだろう。そしてそれぞれに愉しみゆかしみがある。
人によっては、耐え忍ぶ人生のほうが、何でも思いのままになる人生より楽しかったというのだから
これは不思議だ。
とはいえ、ここもやはりバランスが肝要だと思われるが、やはり無理に無理を重ね、言いたいことも
言わず、やりたいこともやらず、ひたすら他者のための人生というのもなかなか辛いのではないか
と思われる。
日本人はうつによる自殺が多いことからもわかるように、ひたすら我慢に我慢を重ねる民族的性質が
ある。私も真面目なのは日本人的だが(?)、言いたいことは遠慮せずに言うタイプである。
それゆえにどれだけ面倒なことを抱え込んだかと思う(笑)。しかしおかげさまで、耐えすぎる
ことによるストレスはないのである。自分の心のケアもプロの仕事のうちである。
余談だが、上司だって間違えることはある。そしてそれを正すのは、部下の役目である。そこで
上司が腹を立てて怒るようなら、その程度の器量なのである。
生活がかかっているために、そんなにはっきり言えないよという人も多いだろうし、だから私は家族に
とっては良い人間ではないのかもしれないが、自分を偽って我慢を重ねることはもっとも健康に
とって良くないのではないかと思うのである。
●いまわの際に後悔しないために
おそらく日本人は真面目すぎる。もう少し肩の力を抜かないと息が詰まる。そしてもう少し自由に
生きると良いと思う。見えない鎖に縛られすぎている。
そういう目で社会を見ると、憎まれっ子世に憚るではないが、いわゆる「いいひと」は早死にし、
非常に微妙な方が長生きをしているということはあると思う。私は「いいひと」にももっと長生き
してもらいたい(そうでないと悲しい)。
我慢し続けて良いことなどこれっぽっちもないと思う。もっとも昨今の若者は我慢が一様に足りないと
思うので、あくまで読者の皆様が40代以上の場合である。
自分勝手の自由ではなく、自らよって立ち、何ものにも束縛されない真の自由に生きる人は本当に
強い。心の部屋に清涼な風が吹き込むように、窓をいっぱいに開けて己がしたいように生きるべきだ。
とにかくいまわの際には、自分に嘘をついて生きてきた人間は、必ず後悔することになろう。
転職したいなら、今すべきである。
新しい恋に生きたいなら、今すべきである。
世の中に名前を残したいなら、今からすべきである。
ここまで来ると、「yes,we can」の世界だが、命の時間は決して長くはない。毎日無用なストレスに
きりきり耐えて、レールに乗るばかりの人生を送っても、最後に感じるのは「己は忠実なバトンランナー
であった」という思いだけであろう。
生命の役割は、バトンに乗せて思いを次代へつなぐことである。バトンをつなぐことは大事であるが、
それだけが目的ではない。
バトンをつなぐのに、どんなにすごい走りを見せたのか、それが次のランナーを励ましもすれば、
テレビの前の観衆をも魅了するのである。苦しそうな顔をして、落とさないようにおっかなびっくり
走って、北京オリンピックの日本男子リレーのような走り方ができるだろうか。胸を張って、思いに
忠実に、全力で走るからこそ、皆が感動するのではないだろうか。
致知出版のメルマガで紹介されておりましたが、Amazonでは入荷待ちの状態でなかなか手にすることが
できませんでしたが、入荷が再開されたみたいなので購入してみました。
今まで1000人以上の死を見届けた終末医療の専門家というので、かなり高齢の方と思ってましたが、
大津先生は著者のご紹介で記述している通り、まだ31歳なんですね~。そんな若い方なのですが、
やはり沢山の人の死に触れてきただけあって、なかなか内容の濃い作品です。
本文からは、「自分のやりたいことをやらなかったこと」をご紹介しました。
思ったことを素直に言ったり、本当にやりたいことをやってますか? 思わずん~と唸ってしまいますよね。
こんな感じで全部で25個の、死ぬときに後悔することが書かれています。何と言っても最後に紹介されて
いる”25 愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと”はストーリー仕立てで素敵なお話です。
興味がある方は是非とも購入して、読んでみてください。 ほろりと心温まる内容です。
致知出版の本は素敵な本が多いのですが、メルマガもとても素敵な内容なんですよね~。
無料で登録できますので、興味があるかたは是非とも登録してみてください。
人は死ぬ間際に こんなことを後悔しています。
死ぬときに後悔すること25―1000人の死を見届けた終末期医療の専門家が書いた
- 作者: 大津 秀一
- 出版社/メーカー: 致知出版社
- 発売日: 2009/05/25
- メディア: 単行本
<著者のご紹介>
大津 秀一(おおつ しゅういち)
1976年生まれ。茨城県出身。岐阜大学医学部卒業。緩和医療医。
日本消化器病学会専門医。日本内科学会認定内科医。
日本尊厳死協会リビングウィル(LW)受容協力医師。
2006年度笹川医学医療研究財団ホスピス緩和ケアドクター養成コース修了。
内科専門研修後、日本最年少のホスピス医(当時)として京都市左京区の日本バプテスト病院
ホスピスに勤務したのち、平成20年5月より東京都世田谷区の松原アーバンクリニックに勤務し、
入院・在宅(往診)双方でがん患者・非がん患者を問わない終末期医療の実践を行っている。
現在多数の終末期患者の診療に携わる一方、著述・講演活動を通じて緩和医療や死生観の
問題等について広く一般に問いかけを続けている。
著書に「死学~安らかな終末を、緩和医療のすすめ」、「瀕死の医療~患者は病院とどうつきあい
どう生きればいいか」「余命半年~満ち足りた人生の終わり方」など。
瀕死(ひんし)の医療 患者は病院とどうつきあい、どう生きればいいか
- 作者: 大津 秀一
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2007/07/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
余命半年 満ち足りた人生の終わり方 (ソフトバンク新書 96)
- 作者: 大津 秀一
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2009/02/17
- メディア: 新書
<この本との出会い>
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5.自分のやりたいことをやらなかったこと
●自分の気持ちに嘘をつかない
人の一生は、実にあっという間のものである。
とは言っても、私が実際に終局の立場に立ったわけではないので、この慨嘆を完全に理解
することはできないが、これは等しく皆が言い残した言葉である。
いわく、「人生はあっていう間であった」と。
するとやはり、それまでしたいことができていたか、その実現度に後悔の量は反比例するであろう。
もちろん人生の喜びは人それぞれであり、生涯忍従の生活を貫いた人もいれば、放埓な一生に
終始した人もいるだろう。そしてそれぞれに愉しみゆかしみがある。
人によっては、耐え忍ぶ人生のほうが、何でも思いのままになる人生より楽しかったというのだから
これは不思議だ。
とはいえ、ここもやはりバランスが肝要だと思われるが、やはり無理に無理を重ね、言いたいことも
言わず、やりたいこともやらず、ひたすら他者のための人生というのもなかなか辛いのではないか
と思われる。
日本人はうつによる自殺が多いことからもわかるように、ひたすら我慢に我慢を重ねる民族的性質が
ある。私も真面目なのは日本人的だが(?)、言いたいことは遠慮せずに言うタイプである。
それゆえにどれだけ面倒なことを抱え込んだかと思う(笑)。しかしおかげさまで、耐えすぎる
ことによるストレスはないのである。自分の心のケアもプロの仕事のうちである。
余談だが、上司だって間違えることはある。そしてそれを正すのは、部下の役目である。そこで
上司が腹を立てて怒るようなら、その程度の器量なのである。
生活がかかっているために、そんなにはっきり言えないよという人も多いだろうし、だから私は家族に
とっては良い人間ではないのかもしれないが、自分を偽って我慢を重ねることはもっとも健康に
とって良くないのではないかと思うのである。
●いまわの際に後悔しないために
おそらく日本人は真面目すぎる。もう少し肩の力を抜かないと息が詰まる。そしてもう少し自由に
生きると良いと思う。見えない鎖に縛られすぎている。
そういう目で社会を見ると、憎まれっ子世に憚るではないが、いわゆる「いいひと」は早死にし、
非常に微妙な方が長生きをしているということはあると思う。私は「いいひと」にももっと長生き
してもらいたい(そうでないと悲しい)。
我慢し続けて良いことなどこれっぽっちもないと思う。もっとも昨今の若者は我慢が一様に足りないと
思うので、あくまで読者の皆様が40代以上の場合である。
自分勝手の自由ではなく、自らよって立ち、何ものにも束縛されない真の自由に生きる人は本当に
強い。心の部屋に清涼な風が吹き込むように、窓をいっぱいに開けて己がしたいように生きるべきだ。
とにかくいまわの際には、自分に嘘をついて生きてきた人間は、必ず後悔することになろう。
転職したいなら、今すべきである。
新しい恋に生きたいなら、今すべきである。
世の中に名前を残したいなら、今からすべきである。
ここまで来ると、「yes,we can」の世界だが、命の時間は決して長くはない。毎日無用なストレスに
きりきり耐えて、レールに乗るばかりの人生を送っても、最後に感じるのは「己は忠実なバトンランナー
であった」という思いだけであろう。
生命の役割は、バトンに乗せて思いを次代へつなぐことである。バトンをつなぐことは大事であるが、
それだけが目的ではない。
バトンをつなぐのに、どんなにすごい走りを見せたのか、それが次のランナーを励ましもすれば、
テレビの前の観衆をも魅了するのである。苦しそうな顔をして、落とさないようにおっかなびっくり
走って、北京オリンピックの日本男子リレーのような走り方ができるだろうか。胸を張って、思いに
忠実に、全力で走るからこそ、皆が感動するのではないだろうか。
致知出版のメルマガで紹介されておりましたが、Amazonでは入荷待ちの状態でなかなか手にすることが
できませんでしたが、入荷が再開されたみたいなので購入してみました。
今まで1000人以上の死を見届けた終末医療の専門家というので、かなり高齢の方と思ってましたが、
大津先生は著者のご紹介で記述している通り、まだ31歳なんですね~。そんな若い方なのですが、
やはり沢山の人の死に触れてきただけあって、なかなか内容の濃い作品です。
本文からは、「自分のやりたいことをやらなかったこと」をご紹介しました。
思ったことを素直に言ったり、本当にやりたいことをやってますか? 思わずん~と唸ってしまいますよね。
こんな感じで全部で25個の、死ぬときに後悔することが書かれています。何と言っても最後に紹介されて
いる”25 愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと”はストーリー仕立てで素敵なお話です。
興味がある方は是非とも購入して、読んでみてください。 ほろりと心温まる内容です。
致知出版の本は素敵な本が多いのですが、メルマガもとても素敵な内容なんですよね~。
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